こんにちは。90時間の残業経験がある会社員ブロガーです。

私の会社は残業が多めで最近それを不毛に感じているので、残業をしないための方法を考えていました。

そこで、「働き方の聖地ドイツ」の考え方を学ぼうと、実際にドイツで働いている熊谷徹さん@ToruKumagaiが書いた
「ドイツ人はなぜ、1年に150日休んでも仕事が回るのか」を読んでみました。

 

読んだ結果、ドイツ人がなぜあんなにも休めるのか、なぜ労働生産性が高いのかがわかったのでお伝えします。

 

ドイツの労働時間が短い最大の理由は「政府が法律で厳しく規制しているから」

これが最大の理由だそうです。

日本でも企業を法律で厳しく監視してほしいものです。

なぜドイツの労働時間は短いのだろうか。

その最大の理由は、政府が法律によって労働時間を厳しく規制し、違反がないかどうかについて監視していることだ

 

1日の労働と次の日の労働の間には、最低11時間の間隔を置かなくてはならない。

かりに夜の23時まで働いたとしたら、翌日は10時まで仕事を始めてはいけないということだ(現実には、ドイツの会社で23時まで働く人は、報道機関などを除けばほとんどいないが)

 

労働安全局が検査をした結果、ある企業が社員を組織的に毎日10時間を超えて働かせていたり、週末に働かせたりしていたことが発覚すると、経営者は最高1万5000ユーロ(210万円)の罰金を科される。悪質なケースになると、経営者が最高1年間の禁固刑を科されることもある

 

企業側はマイナスイメージを避けたいから長時間労働をさせない

ドイツの企業はメディアによって「違法労働」を報道されマイナスイメージをつくことを恐れています。

現在ドイツでは日本同様に人材が不足しているので、そういったマイナスイメージがつくと優秀な人材が採用しにくくなるんですね。

 

「政府が法律で規制→違反したらメディアが報道」という牽制が機能しているようです。日本もこうなってほしいなー

企業が長時間労働をさせないもう1つの理由は、企業に対するイメージだ。

メディアが「組織的に長時間労働を行わせて、労働時間法に違反していた」という事実を報じると、企業のイメージに深い傷がつく。現在ドイツでは優秀な人材が不足しているので、そのような報道が行われると、「あそこは長時間労働をさせる企業だ」と思われて、優秀な人材に敬遠されることになる。これは企業にとって、大きなマイナスである

 

ドイツは個人の仕事の範囲が明確なので自分の仕事が終わったらすぐ帰れる

ドイツ企業では、日本よりもチーム精神が希薄、個人の仕事範囲が明確なため自分の仕事が終わったら先に帰れます。

日本の場合、自分の仕事が終わっても「何かお手伝いありますかぁ~?」という茶番劇を展開しなければいけませんが、ドイツはこれがありません。

僕はこの日本の風土はなくなるべきと思っています。

さらにドイツの企業では、日本の企業よりもチーム精神が希薄なので、同僚が残業していても、自分の仕事が終わったらさっさと帰るのは常識だ。「おれが仕事をしているのに、先に帰りやがって」というねたみの感情はない。
自分が与えられた仕事だけをやっていればいいのだ。

この背景には、ドイツの企業では、自分の仕事や責任の範囲が明確に決まっているという事情もある。

日本の企業のように、仕事の範囲があいまいということがない。

 

ドイツの企業で優秀と見なされるのは、残業をせずに短い労働時間で成果を生み出す社員

日本もこうなるべきなんですよ。

ドイツではこんな好循環になっています。

部下を残業させると上司は怒られる

上司は部下を残業させないようにする

上司は残業しない社員を評価する

残業時間が多いことを会社への忠誠心の証と考える人は、ほぼゼロだ。

 

ドイツ企業の管理職は、社員の健康や安全を守る義務を負っている。これをドイツでは保護義務と呼ぶが、上司は社員が長時間労働によって健康を害さないように注意しなくてはならない。これも、上司が口を酸っぱくして残業時間を減らすように要求する理由の1つだ。保護義務をおろそかにする上司は、昇進に悪影響が出る

 

ドイツ人の生産性が高いのは日本以上に「成果主義」であるから。

意外というか、まぁそりゃそうだなと思ったのが、ドイツが成果主義であること。

成果をより短時間で出した人が評価される仕組みは真っ当です!

日本の「長時間働く人が評価される」は独特すぎるし、暇人たちの妄言・自己満足です!

日本もドイツの成果主義を見習うべきだと考えています。

企業側も、労働者保護の仕組みを守るかわりに、労働者のパフォーマンスを厳しく監視している。

ドイツの企業は、日本企業以上に成果主義を重視する。

社員全員が、年初に目標を設定させられ、上司が社員と面談を行って年末に目標を達成したかどうかをチェックする。

目標が達成できないと、その理由を厳しく問い質され、正当な理由なしに目標が達成できなかった場合には、給料が減ることもある。

ドイツ人は、日本人と違って、「がんばっている」というだけでは全く評価しない。

過程よりも結果を重視するのだ。

がんばっているのに成果が出ない社員よりも、あまりがんばらなくても、短い時間で成果を上げる社員のほうが評価される。

「がんばり」を評価するのは、日本独特のメンタリティだ。

 

そう考えていくと、ドイツ企業の絶対的な成果主義と、社員と企業の間の緊張関係、さらにドイツ人の生真面目な国民性が、労働者保護の仕組みの悪用を生まず、生産性の向上につながっていると言える

 

最後に

ドイツのような生産性の高さ、年間150日休むために必要なことは以下の2つ。

  • 法律で労働時間を厳しく規制する(違反した企業はメディアに公表という流れになればよりよい)
  • 成果主義の採用(これにより「会社に長くいる人が偉い」という妄言が過去のものに)

 

記事でご紹介した事以外にも、ドイツの労働者保護の徹底ぶり、ドイツの労働にも実は闇がある、熊谷さんが考える「日本が長時間残業国家から抜け出す方法」など勉強になることが盛り沢山です。

ぜひ読んでおきましょう。

本はこちら。